鳥類

たくさんの種類がいるキツツキが穴をあける理由

投稿日:2019年10月2日 更新日:

キツツキ

「はたらけどはたらけど猶わが暮らし楽にならざり」は歌集「一握の砂」の有名な一歌です。この詩を作ったのは日本を代表する歌人・石川啄木ですが、彼のペンネームの由来となっているのがキツツキです。
今回は日本人にもおなじみのキツツキについてご紹介していきます。

意外に多いキツツキの種類

キツツキ

キツツキは日本に限らずオーストラリア以外世界各地に生息しているキツツキ目キツツキ科の動物の総称です。
その種類は多岐にわたっており、国際鳥類学会の分類によると30属225種類にも上ります。
日本ではケラとも呼ばれれており、日本ではアカゲラやコゲラ、クマゲラなどがおなじみです。
最大の仲間はメキシコで生息が確認されているテイオウキツツキで、その大きさは56センチから60センチにもなりますが、最後の確実な目撃情報は1958年以来ないことから絶滅をしている可能性が高いといわれています。
キツツキの仲間で2番目の大きさを誇るのは北アメリカやキューバに生息するハシジロキツツキで50センチほどの大きさです。一説にはユニバーサル・ピクチャーズの人気キャラクターであるウッディー・ウッドペッカーのモデルとも言われている種類ですが、こちらも絶滅の危機に瀕しています。

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森の番人キツツキが穴をあける理由

キツツキのあけた穴

その名前が示している通りキツツキの特徴といえばなんといっても木をくちばしでつついて穴をあける習性です。この行為はドラミングとも呼ばれています。
キツツキが木をつつく理由には大きく分けて3つの理由があります。
1つ目の理由は木の幹をつつくことで木に空洞を作りそこを巣にする習性があります。
次の理由は仲間とのコミュニケーションをとるためです。キツツキが木をつつく際に発する音により他のキツツキに対して縄張りを主張したり、求愛をすると考えられています。
最期の理由はエサを食べるためです。キツツキは木をつついて穴をあけ、木の内部に住む虫を食べます。木の内部に住む虫は非常に小さく栄養価も低いためキツツキは多くの木をつつき、たくさんの虫を捕食します。
また変わった習性としてアメリカに生息するドングリキツツキは空中を飛び回る虫を捕食し、木の内部に住む虫は捕食しません。その代わりに木に空けた穴にドングリを備蓄し保存食として活用するのです。木の幹にびっしりとドングリが埋め込まれた光景は異様で少し気持ち悪いですが、キツツキたちが生き抜く知恵といえます。
また、キツツキは木の内部で木に悪さをする虫を捕食するほか、キツツキの開けた穴をほかの動物が利用することで次第に大きく広がり最終的に倒木し土にかえるきっかけを作ります。
このように森の木々をメンテナンスすることから「森の番人」とも呼ばれています。

キツツキの頭はおかしい?実は脳震盪になっている?

木をつつくキツツキ

上でも紹介したとおり様々な理由で木々に穴をあけるキツツキですが、その勢いは相当なものです。キツツキが木をつつくことで体にダメージを受けていないのでしょうか。
キツツキが木をつつくスピードは1秒間に20回とも言われています。その衝撃は地球上で受ける重力の1200倍の1200Gと考えられています。人間は5Gの力がかかると失神をしてしまい、46Gの力がかかると命を落としてしまうことを考えるとキツツキにかかる衝撃のすさまじさがわかります。
キツツキがこの衝撃に耐えることができる理由は体の構造にあります。キツツキには長い舌をもち、頭蓋骨を囲うような構造になっています。この舌がクッションの役割をして衝撃を和らげているのです。また、脳を取り巻く骨は厚いレース状のスポンジのような構造をしており脳を損傷から守る他に、頭蓋骨と脳の空間がないので脳が揺さぶられることがないため脳震盪を起こしにくいのです。
ただし、最近の研究ではキツツキはやはり脳に損傷を受けているという結果も出ており強烈な衝撃を完全にカバーできているとは言えないようです。

キツツキは日本人にもなじみが深い鳥ですが、種類や木をつつく理由など意外に知られていない発見の多い鳥ではないでしょうか。
環境の悪化により生息数の減少が心配されるキツツキの仲間ですが、キツツキについて知ることも絶滅から守るきっかけになるのではないでしょうか。

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