
世界各地に生息するカメの仲間ですが、その中でも特異な姿をしているのがマタマタです。一見すると枯れ葉のような外見をしている独特の外見からペットとしても根強い人気を誇っています。
今回はそんなマタマタについてご紹介いたします。
アクアリウムでも人気のマタマタの飼育

冒頭でもご紹介した通り、マタマタはペットとしても人気が高く日本でも飼育が盛んにおこなわれています。
現在、飼育下で流通されているマタマタは野生で採取された幼体がほとんどでで飼育下で繁殖をするケースは非常に少ないそうです。
マタマタの価格と飼育環境

マタマタの入手に関して、爬虫類の購入は対面販売が義務付けられているため通信販売では入手できず、爬虫類専門店などで購入が可能です。価格は覆うね1万円から3万円ほどですが、サイズが大きい個体は優良とされ、10万円を超える価格が付けられるケースもあります。
そのほか、飼育をするための水槽や水をろ過するためのフィルター、丈夫な甲羅を生成するための紫外線を照射できるライト、水槽の底に敷く底砂などの準備が必要です。
マタマタに限らず、カメはフンや脱皮をすることで水を汚しやすい生き物であるため週に1回の頻度で水を変えてあげることで水質を保つことも飼育においての重要なポイントです。
マタマタの寿命とエサ

マタマタの成長速度は極めて遅く、大型個体を飼育する人は少ないそうです。その理由として、マタマタはある程度飼育をすると突然死してしまうケースが多く、一説には10センチを超えると突然死の可能性が高まるという声もあります。
もちろん、上手に飼育することで長生きさせることも可能で正確には不明ですがマタマタの寿命は40年ほどと考えられています。
マタマタの飼育にあたって重要な要素であるエサですが、市販の配合飼料は好まず、生きたエサを好みます。具体的には体の大きさにあわせメダカや金魚、ミミズやドジョウなども食すため、栄養の偏りがないようにエサを与えるのが良いでしょう。マタマタは他のカメとは異なり歯がないためエサは丸のみにします。
マタマタの生息地と名前の由来

ここまでマタマタの飼育についてご紹介いたしましたが、野生化でのマタマタはどんな動物なのでしょうか。
マタマタの生息地はエクアドルやガイアナ、ブラジルやコロンビア、ボリビア、ペルーといった南アメリカ大陸に生息しています。
1日の大半を流れの緩やかな河川で過ごしており、日光浴も水中で行うため繁殖のため以外で地上に上がることはありません。泳ぎはあまり得意ではなく、川底を歩くようにして移動をしますが、川底でじっとしていることも多く呼吸のため首を目一杯伸ばしシュノーケルのように呼吸する様子も見られます。
マタマタの特徴はその見た目で一見すると岩石や枯れ葉のように見え、周りの風景に溶け込む擬態の輪区割りを果たします。一方で頭の大きさが大きいため他のカメのように頭を甲羅の中にひっこめることはできません。
マタマタの名前の由来は先住民族の言葉で「皮膚」という意味があります。
マタマタの意外な味

マタマタの生息地として有名なアマゾンの地域ではカメを食すことが多く、もちろんマタマタが食材として用いられることもあります。
マタマタを使った料理としては「マタマタのスープ」が有名で「アマゾンの料理人」の著者である太田哲雄氏も食しているそうです。
その味はスッポンに近いそうですが、より味わい深く雑味がなく「全身の毛穴が開くような感じ」と表現しています。
ペットとしても人気の高いマタマタですが、生息地では食物としても人気のようです。みなさんも魅力的なマタマタの飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。