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シンゴジラのモデルのラブカは地震を呼ぶ

投稿日:2019年9月11日 更新日:

ラブカのイラスト

人間にとって宇宙空間と同じくらい謎が多い深海ですが、実は様々な生物が生息しています。環境の変化が少ないことから古代から形態を変えていない生物も多数います。今回は古代からの姿を保ち続けている謎多きサメであるラブカについてご紹介していきたいと思います。

生きた化石ラブカは地震を呼ぶサメ

ラブカが呼ぶといわれる地震のイメージ

ラブカは「生きた化石」といわれるように古代から姿を変えず、生き抜いてきたのですが、いったいどれくらい前から生息をしているのでしょうか。
ラブカの化石は8000万年前から5000万年前ごろの地層から発見されており、少なくともこの時期にはラブカが現在の姿で生息していたことがわかります。
この時期は恐竜が絶滅をして間もない時期で地球は次第に寒冷化し、氷河期が始まった時期でもあります。
これほど長い期間、姿を変えていないサメの仲間はほかに見当たりません。
また、3億5000万年前の地層からもラブカにそっくりな魚の化石が発見されており、この化石がラブカであれば3億年以上前にすでにラブカが存在していたことになります。
3億5000万年前は石炭紀と呼ばれる時代で恐竜はまだ出現をしておらず、酸素濃度が濃くなったことで地上は巨大な昆虫の楽園となっていた時代です。
ラブカは体の形態を変えずに生き残っており、サメでありながらその姿はまるでウナギのような印象を受けます。
深海魚独特の不気味さを感じる方もいるようで、まれにサクラエビ漁の網にかかることもあるのですが、その外見から漁師のあいだでは縁起の悪い魚とみなされることも多く、ラブカが捕獲されると地震の起こる前兆といわれています。
実際にラブカが捕獲された数か月後にマグニチュード6程度の地震が起こったという話もあります。

シンゴジラのモデルにもなったラブカの特徴

ラブカのイラスト

エヴァンゲリオンの監督でもあった庵野秀明がメガホンを取り2016年に公開された映画「シンゴジラ」はゴジラの造形も異才を放っていたことが注目されました。それまでのシリーズでは見られないゴジラの形態変化が作中で描かれたのですが、その第2形態のモデルとなったといわれるのがラブカなのです。
ゴジラ第2形態の大きな特徴は首元に見られるエラのような器官です。これはラブカにも見られ、深海で効率的に酸素を得ることができるよう、ひだ状に発達しているエラの造形もゴジラに見られます。
また、両者とも口が非常に大きく笑っているかのように広がっています。ラブカには上下あわせて300本ほどの歯がびっしりと生えており、その歯は針状の形をしており、イカなどやわらかい獲物をひかっけて捕食します。

ラブカはシーサーペントの正体とも

ラブカを見間違えたといわれるシーサーペントのイラスト

大航海時代の始まった中世以降、海洋上で度々目撃されているシーサーペントという未確認生物がいます。シーサーペントは様々な目撃例がありますが、すべて九通して大きなウミヘビのような姿であるといわれています。
これらのシーサーペントの多くはラブカや同じく深海生物であるリュウグウノツカイなどを見間違えたのではないかと考えられています。

ラブカは日本国内に記録も多く飼育されている

ラブカの飼育経験がある淡島マリンパーク

ラブカは普段、推進500~1000メートルの深海に生息しているため捕獲することが難しく、観察もできないため研究はほとんど進んでいません。
しかし、駿河湾や相模湾では比較的浅い海域に上がってくることも多く、昔からほかの魚の漁のために仕掛けられた網にかかることも度々あります。
以前、テレビ番組の企画で人気アイドルグループTOKIOのメンバーがラブカを捕獲して話題になりました。
近年でも駿河湾でいきたまま捕獲されたラブカが近隣の淡島マリンパークや伊豆三津シーパラダイスなどの水族館で飼育された例があります。
ただし、ラブカの飼育は難しいため数日のいずれも数日の展示で命を落としてしまうそうです。

古代から姿を変えずに生き続けていましたが、生活環境からほとんど生態が明らかになっていないラブカ。上述のように日本はラブカにとって生活環境もよいようで、生きた個体を捕獲できるケースも多いようです。日本が謎の多いラブカの生態を明らかにすることを期待しましょう。

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