
クレーンゲームの景品として登場してから人気に火が付き、コラボカフェやショップも人気のカピバラさん。モチーフとなったのはもちろん、動物のカピバラです。
今回は温泉に入る姿がカピバラさんに負けず劣らず愛らしいカピバラについてご紹介していきたいと思います。
最大で走る速度もすごい?カピバラの生息地と生態

温泉に入っている姿がよく似合っていることからどことなく和風なイメージも案じられるカピバラですが、野生では日本には生息していません。
カピバラが生息している地域はパナマからアルゼンチンなど南アメリカ大陸の東部地域の川や湖、沼といった水辺に生息しています。
基本的には陸上で生活をしていますが、前足と後足の指の間に水かきがついており、日中は水中で休むことが多いようです。また、外敵に襲われた際にも水中に逃げ込み身を潜めます。カピバラは5分以上も潜水ができるほか、鼻と目だけを出して水中ですごすことができます。
草食性で、水辺に生育しているイネなどの植物を食べるのんびりとしたイメージがあるカピバラですが、天敵から逃げる際など、素早く走ることができ、その速度は時速50キロにもなります。
生物学上の分類ではカピバラはネズミ目に分類されるネズミの仲間です。ネズミやリス、ヤマアラシなどで構成されるげっ歯類には2000種類以上の動物が分類されていますが、カピバラはその中で最大の大きさを持つ動物です。
上述した通り野生のカピバラは日本に生息していませんが、沖縄県石垣市や神奈川県の湘南地域では飼育されていたカピバラが逃げだした個体の野生化が問題になっています。
草原の支配者カピバラの名前の意味と怖い漢字表記

カピバラはという変わった名前の由来は諸説あります。イネなどを耐える食性からアメリカの先住民族の言葉で「細い草を食べるもの」という意味の言葉がスペイン語に転じたという説のほか、「草原の支配者」という意味の「Kapiyva」が由来という説があります。
カピバラが草原の支配者であると呼ばれる理由について、由来は不明ですがカピバラは穏やかな性質でほかの動物と調和して生きていく堂々とした姿を「草原の支配者」と表現したのではないかといわれています。
日本ではカピバラを「カピパラ」と誤って表記されることもあります。
そんなカピバラはオニテンジクネズミという和名があり、漢字表記では「鬼天竺鼠」とカピバラのイメージとは異なり、かなり厳めしい印象をがあります。
温泉が良く似合うカピバラ

日本の多くの方がカピバラとセットで思い浮かべるのは温泉ではないでしょうか。現在では多くの動物園で温泉に入浴するカピバラの展示が行われていますが、1982年に静岡県の伊豆シャボテン公園が行ったのが最初といわれています。
カピバラの住む南アメリカ大陸と比べ日本の冬は寒く、飼育されているカピバラは春になるまで水の中に入れませんでした。
そんな、ある飼育員が掃除の際にお湯だまりに手などを付けているカピバラの姿を発見し温泉を思いつきました。
現在では伊豆シャボテン公園のほか、長崎県の長崎バイオパーク、埼玉県の埼玉こども動物自然公園、石川県のいしかわ動物園、栃木県の那須動物王国の5つの動物園がカピバラの露天風呂協定を結成し交流イベントを行っています。
ペットとしてのカピバラ

カピバラは温厚な性格で人にもなつきやすい動物です。そのためペットとして飼育することも可能です。ただし、カピバラを飼育するには相応の飼育スペースや環境を整える必要もあり、販売価格はの相場70万円ほどと高額なのでペットにするにはかなりのハードルがあるようです。
温泉につかった姿が良く似合うカピバラは愛らしく、ペットとして興味を持つ人も多いようです。
一方で飼育されたカピバラが野生化し問題になりつつあります。
カピバラを問題なく飼育する環境を日本の家庭で用意するのは難しいのかもしれないです。