哺乳類 森林に住む仲間

威嚇が人気のアリクイの爪と似た動物

投稿日:2020年4月20日 更新日:

オオアリクイ

日本では多くの動物園で姿を見ることができるアリクイ。主にアリを食す動物であることからその名がついたのですが、その詳しい生態を知っている方は少ないのではないでしょうか。
今回はそんなアリクイについてご紹介していきたいと思います。

オオアリクイにコアリクイ!アリクイは何科?

コアリクイ

一口にアリクイといっても、大きく分けるとオオアリクイ科に属するものと、ヒメアリクイ科に属するものに分類されます。
ヒメアリクイはアリクイの仲間の中では最小の種類で体の大きさは22センチほどの手乗りサイズでペットとして取引されることも多いようです。
他のアリクイたちと決定的に異なる特徴は、樹上生活を営んでいる点です。
ヒメアリクイの大きな特徴である長い尾はサルのように木に巻き付けることができ不安定な樹上生活に適しています。
ヒメアリクイ科は長年、単一の種類しか知られていませんで敷いたが、2017年に生物学者のフラビア・ミランダが生息地により7種類に分類されることが明らかになりました。この発見は採取された毛皮の色が生息地ごとに違うことをきっかけに調査が進めら、標本の比較やDNA解析により証明されました。冒頭でも紹介した通り多くの動物園でアリクイを見ることができますが2020年現在、日本動物園水族館協会に加盟する動物園でヒメアリクイを飼育して動物園はないようです。
オオアリクイ科はオオアリクイ、キタコアリクイ、ミナミコアリクイの3種に分類されます。
オオアリクイは体長1.2メートルにもなる最大のアリクイで顔の周りを除いた全身が黒い毛でおおわれているのが特徴です。
キタコアリクイとミナミコアリクイ体長60センチほど。近縁種で非常に似通っており、ほとんど差異はありません。両者の一番わかりやすい違いは耳の大きさでキタコアリクイはミナミコアリクコアリクイに比べやや耳が大きいのです。
静岡県伊東市にある伊豆シャボテン公園ではミナミコアリクイとキタコアリクイの両者の姿を見ることができます。

アルマジロにツチブタ!アリクイに似た動物たち

コアリクイ

ユーモラスな姿をしているアリクイですが、その姿によく似た動物がいくつか存在します。
その代表的なものがアルマジロやツチブタではないでしょうか。それぞれ鋭い爪をもち、細長い口から長い舌を出して飲み込むようにアリを捕食します。
発見された当初は近縁種と考えられ、貧歯目というグループにまとめて分類されていました。しかし、後の研究でこれらはそれぞれ別々の種類の動物であり、アリを捕食するために進化した結果、似た姿に進化したことがわかりました。このように似た環境に適応するため別の動物が似たような姿に進化することを「収斂進化」と呼びます。
実際にはアリクイは有毛目というグループに分類されこの仲間はアリクイとナマケモノの2種類で構成されています。両者とも代謝が低く体温が低いという特徴があります。

アリクイの威嚇はかわいいけど爪は凶器

コアリクイ

ヒメアリクイと同じくペットとしても人気のミナミコアリクイですが、SNS上でも人気を博しています。
その人気の理由がミナミコアリクイの威嚇です。しっぽを支えに仁王立ちし、両手を広げる姿は爪で相手を脅かしているのですが、その姿が愛らしいと話題なのです。
一方でオオアリクイの持つ鋭い爪は強力で、その強度はコンクリートほどの硬さがあるといわれており、天敵のジャガーを攻撃して撃退することもあるそうです。
それどころか2007年にはアルゼンチンの動物園の飼育員が、2014年にはブラジルの漁師がオオアリクイに襲われて亡くなるという事故も発生しています。

動物園でもよく見ることができますが、比較的地味な存在だったアリクイですが近年はSNSの影響もあり人気が高まっています。
動物園でも積極的にアリクイを押し出している様子もあり、アリクイ人気は今後も続きそうです。

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