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化石の代表アンモナイトは宝石にもなる

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アンモナイト

古代生物を件乳する際に一番の手がかりになるのが化石です。化石をイメージするとアンモナイトを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。古代の海を泳いでいた生き物で多くの化石が発見されています。
今回は古代生物の代表格ともいえるアンモナイトについてご紹介していきたいと思います。

アンモナイトの化石の発見とエベレスト

アンモナイトの化石

化石の代名詞とも言えるアンモナイト。ここまでアンモナイトの化石が有名になった理由は何といってもその発見数の多さです。
多くのアンモナイトの化石が発見されている理由には硬い殻のため劣化せず形が残りやすかったほかに、アンモナイトは世界中の海に生息していたと考えられており、アフリカやヨーロッパ、アメリカ、もちろん日本でも発見されており、これまでの1万種類以上が発見されています。
日本では北海道が世界的なアンモナイトの化石の産地で浦河から夕張を経て宗谷岬に至る地域や釧路から根室に至る北海道東部の地域で見つかっています。
アンモナイトの意外な産地として有名なのは世界一の高さを誇るエベレストです。
なんとエベレスト山頂付近でもアンモナイトの化石が発見されています。
そもそもエベレストは海や湖に砂や泥が積もり固まってできた堆積岩でできており、2億年ほど前に当時南半球に存在する大陸の一部であったインド半島が北上しユーラシア大陸にぶつかることで以前は海だった土地が隆起してできたものです。

足の数は10本?アンモナイトが住んでいた時代と生態

アンモナイトの化石

エベレストが隆起したのがおよそ2億年前のことなので、アンモナイトはそれよりも昔から生息していたことがわかります。
アンモナイトが生きていた時代はいつ頃なのでしょうか。
約4億2000万年前の古生代シルル紀から6500万年前の中生代白亜紀と考えられています。恐竜が出現したのが2億2000万年前とされているので、恐竜出現以前から生息していることがわかります。
アンモナイトの生きていた時代の中でも中生代は最盛期と呼んでもいい時代で世界中の海に生息域が広がりました。
アンモナイトは今から6500万年前、恐竜がこの世から姿を消した大量絶滅期に恐竜共々絶滅したと考えられています。
アンモナイトは化石から様々な大きさのものが発見されており、多くは数センチから数十センチほどですが、現在最大の種として知られているパラプゾシア・セッペンラデンシスは殻の大きさが2メートルを超えるものも発見されています。
アンモナイトは化石から殻の様子は詳細に推測することができますが、軟体動物であったと考えられている体の部分は発見された数も少なく、すべては解明されていません。
アンモナイトは複数の足を持つタコやイカの仲間である頭足類に分類されると推測されていますが、足の数など詳細はよくわかっていません。
アンモナイトの生きている姿は、近い仲間で現在も姿を見ることができるオウムガイから推測することができるようです。

アンモナイトがオパールのような宝石となったアンモライト

アンモナイトの化石が変化したアンモライト

アンモナイトの化石はここまで紹介した通り世界各地で発見されておりポピュラーな存在ですが、アンモナイトの化石が宝石化したものはアンモライトと呼ばれ非常に貴重です。
アンモナイトは他の軟体動物と同じく殻にアラゴナイトと呼ばれる好物が含まれています。このアラゴナイトが長い年月を経て化石になる過程で地中の鉱物の影響や圧力により遊色効果を持ったものです。
遊色効果とは宝石に見られる現象で結晶内部で光の乱反射が起こり虹色のように輝いて見える現象で、この輝きを持つアンモライトも1981年に世界宝石連盟から公式に宝石に認定されています。
アンモライトが作られるには様々な条件が必要なため発掘される地域も限られています。
アンモライトが発掘されるのはカナダのアルバータ州のロッキー山脈東側に存在する特定の地層でのみは採掘されます。

世界中多くの地域で発見されているアンモナイトの化石ですが、その発見ノ多さから年代を測定する基準としての役割を持っています。
アンモナイトが古代の世界を知る手がかりとなっているのです。

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